実際に使ってみた!ロリポップとシン・レンタルサーバーの比較レビュー
私は10個以上のWEBサイトを所有していて10年以上の運営実績がある。
もちろん、これまで様々なレンタルサーバーを借りてきた。
そして、現在は「ロリポップ 」と「シン・レンタルサーバー」の2つを使っている。
ということで、その実体験を元にこの2社の比較レビューを書いていく。
レンタルサーバーを探している人にとっては、この記事が一つの判断材料になるのではないだろうか。
レンタルサーバーのシェア
両レンタルサーバーを紹介する前に、まず日本のレンタルサーバーのシェアを確認しておこう。
▼2023年日本でのレンタルサーバーシェア( HostAdvice.com調べ)
Xサーバー 14.69%
ロリポップ 14.16%
サクラインターネット 13.54%
これから紹介する「ロリポップ」と「シン・レンタルサーバー(Xサーバーの新ブランド)」は、日本のレンタルサーバーシェアの上位2社のサービスだ。
したがって、サーバー選びにおいては大体まず真っ先に選択肢にあがるサービスの一つと言っても良いだろう。
ロリポップとシン・レンタルサーバーの概要
それぞれの特徴を3つにまとめると……
ロリポップ3つの特徴
- 2003年にサービスを開始した老舗レンタルサーバー。
- 業界トップ3に入るシェアを持つ。
- 初心者向けのプランが充実。
シン・レンタルサーバー3つの特徴
- 2021年にサービスを開始した新しいサービス。
- 業界トップ3に入るシェアを持つXサーバーの新ブランド。
- 高速化に特化した中級者向けサービスが充実。
特徴としては、初心者に優しい「ロリポップ」、中級者が欲しがる機能を提供する「シン・レンタルサーバー」というイメージで良いと思う。
ロリポップ | シン・レンタルサーバー | |
---|---|---|
価格 | 99円〜/月 | 770円〜/月 |
主なターゲット | 初心者〜中級者 | 中級者〜 |
信頼性 | ★★★★★ | ★★★★★ |
料金プラン比較
「ロリポップ」と「シン・レンタルサーバー」のプランと料金は下記の通り。
ロリポップのプランと料金表
ロリポップのプランは「エコノミー」や「ライト」といった初心者向けのプランがしっかり用意されているのが特徴だ。
初めてWEBサイトやブログを始める人にとって使いやすい設定となっている。
ただし、「ベーシックプラン」より高スペックのサーバーを求める場合は「エンタープライズプラン 」のみとなっていて柔軟性がない。
しかも、「エンタープライスプラン」は「ベーシックプラン」に対してファイル容量が増えるだけで、その他のサーバーのスペックが上がるわけではないため、限られた人以外あまり実用性がない。
シン・レンタルサーバーのプラント料金表
シン・レンタルサーバーのプランは「ベーシック」が最安プランとなっていて初心者には優しくない。
ただし、それ以降は細かなプラン設定となっていて、自分のサイトの状況に応じて最適なプランを選択できる。
中級者以降の人たちとってはこちらの方が使い勝手が良いだろう。
ベーシックプラン(12ヶ月契約)で比較してみると
わかりやすく比較するために、大体似たレベルのプランである「ベーシックプラン(12ヶ月契約)」で両サービスを比較してみよう。
ロリポップ | シン・レンタルサーバー | |
---|---|---|
月額料金 | 990円/月 | 880円/月 |
容量 | 400GB | 300GB |
独自ドメイン | 無制限 | 無制限 |
サブドメイン | 無制限 | 無制限 |
SSL | 無料 | 無料 |
MySQL | 無制限 | 無制限 |
自動バックアップ | 無料 | 無料 |
Wordpress簡単インストール | ○ | ○ |
サポート | メール、電話、チャット | メール、電話、チャット |
転送量 | 無制限 | 900GB/日 |
アダルト | 不可 | 可 |
大体同レベルのこの2つのプランに機能的な差はほとんどない。
中級者が求めるサービスはほぼ実装されており、どちらを選んでも基本的には問題がない。
(容量に関しては、動画中心のサイトなど余程大きなサイズのファイルを多用するサイトでもない限り、400GBでも300GBでも全く問題ないはずだ)
ただし、違いが出てくるのが「転送量」と「アダルト」の2点だ。
サーバーの転送量の違い
ロリポップは全てのプランで転送量無制限となっている。
一方、シン・レンタルサーバーはプランごとに目安となる転送量が設定されていて、それを超える場合には制限が行われる可能性がある。
制限とは、サイトにアクセスが集中した場合にサイトが表示されにくくなるということだ。
▼シン・レンタルサーバーの転送量目安
900GB/日ってどのくらい?
コンテンツによりページあたりのデータ量は大きく異なるが、大き目に見積もって仮に1ページあたり平均1MBのウェブページを基準にすると、およそ1日90万ページ表示されると900GB/日に達する計算。
月間で100万ページビューを獲得できればかなりの人気サイトだから、基本的に普通のサイト運営をしていて1日で90万ページビュー(900GB)を超えることはまずない。
だから基本的には心配する必要はないが、仮にそれを超えるアクセスがある場合は上位プランに変更すればほぼ対応できる。
ロリポップ は本当に転送量無制限なのか?
ちなみに、ロリポップ は転送量無制限となってが、アクセスが集中した場合には同じように制限が行われる。
実際、私も自分のコンテンツがツイッターのトレンドに入りアクセスが集中した時にはサイトが表示されにくい状態になった。
ロリポップ「サポート」より転載
転送量は、ご利用のプランに関わらず無制限です。
ただし、ネットワークやサーバーに負荷がかかり他のお客様への影響が確認された場合や、短時間に大量のデータ通信が行われた場合は、制限を実施する場合がございます。
つまり、ロリポップは目安がハッキリしていないだけで、どちらもアクセスが集中したら制限が行われる。これは大勢で一つのサーバーを共有している以上当たり前のこと。
ちなみに、ロリポップには「同時アクセス数拡張」という一時的にアクセスの制限を緩和する機能があるとサイトには書かれているが、これは新規受付停止のプランにのみ適用されているもので実質稼働していない。
アダルトサイトは可能か?
ロリポップはアダルト不可。
ロリポップ「サポート」より転載
アダルトサイトは設置できますか
禁止事項に記載の通り、アダルトサイトを設置いただくことはできません。
また、アダルトサイトへのリンクも設置いただくことはできません。
シン・レンタルサーバーはアダルト可。
シン・レンタルサーバー「よくある質問」より転載
アダルトサイトの運営は可能ですか?
はい、可能です。 ただし、無修正・児童ポルノなど、法令又は公序良俗に反する内容は禁止しております。 詳しくは「シン・レンタルサーバー利用規約」をご参照ください
ちなみに、Xサーバーもアダルト不可なのでアダルトやるならもはや一択。
サーバーのパフォーマンスとレスポンス速度
ロリポップとシン・レンタルサーバーの速度について、両方を使ってみて「ほとんど差はない」と感じている。
どちらも十分に満足できる速さを提供してくれている。
よくわからない格安サーバーとは違い、どちらも人気のレンタルサーバーであり、多くのユーザーから支持されているサービスなのだから当たり前のことだろう。
WEBページの表示が遅いというのはユーザー離れに直結するので、WEBサイトを運営する人たちはこの辺りにシビアだ。
遅いサーバーは誰も利用しない。
表示速度比較
両サーバーの速度を実際に比較するために、全く同じWEBサイトをそれぞれのサーバーにアップロードして比較してみた。
そして、それをGoogleの「PageSpeedInsights」ツールを使ってサイトスピード測定した結果が下記だ。
※日付と時間帯をずらし、1回目はパソコン表示の場合、2回目と3回目はスマホ表示の場合で比較した。
1回目 パソコン表示の場合
▼土曜日19時に測定したロリポップでの表示速度
▼土曜日19時に測定したシン・レンタルサーバーでの表示速度
共にパフォーマンスは91点。細かな数値にわずかな違いがあるもののほとんど差はない。
2回目 スマホ表示の場合
▼月曜日16時に測定したロリポップでの表示速度
▼月曜日16時に測定したシン・レンタルサーバーでの表示速度
スマホ表示の場合、パフォーマンスはロリポップ が71点、シン・レンタルサーバーが70点。もちろん体感で感じられるレベルではないが数字的には微妙にロリポップの方が速い。たまたまだろうか?
3回目 スマホ表示の場合
▼月曜日20時に測定したロリポップでの表示速度
▼月曜日20時に測定したシン・レンタルサーバーでの表示速度
前回同様、パフォーマンスはロリポップ が71点、シン・レンタルサーバーが70点。しかし、細かな数値の差が少なくなった。
実際に調べてみた結果、やはり体感的に感じていた通り、ロリポップとシン・レンタルサーバーのサーバーとしての速度にはほぼ差がなかった。
両社ともに様々な技術を導入して速度向上に努めてくれている。
先ほども書いたが、レンタルサーバーの速度が遅ければユーザーは離れていくから、この辺りは競争が激しいのだろう。
結論:体感的にも数値比較でも両サーバーに速度の違いはない。
※ただし、シン・レンタルサーバーは上位プランにするとサーバーのスペックが上がるため表示速度も上がる可能性がある。
コントロールパネルの使いやすさ
コントロールパネルの使い勝手は個人の好みにも左右されるが、個人的にはシン・レンタルサーバーの方がシンプルで使いやすい。
ロリポップのコントロールパネルは10年前からほとんど変わっておらず、今では若干古臭いデザインに感じる。
▼ロリポップのコントロールパネルイメージ(出典:ロリポップ)
▼シン・レンタルサーバーのコントロールパネル(出典:シン・レンタルサーバー)
まぁ慣れてしまえばどちらも特に問題はない。
結局、どっちがおすすめなの?
ここまで「ロリポップ」と「シン・レンタルサーバー」をあれこれ比較してきた。
まとめると次のようになる。
- ロリポップ は月99円〜。初心者に優しいプラン設定。
シン・レンタルサーバーは月770円〜。中級者に使いやすいプラン設定。 - 転送量の制限は結局どちらも似たようなもの。
- 表示速度にほとんど差はない。
では、結局どっちがおすすめなのか結論を出しておこう。
おっと!その前に大前提として次のことは押さえておいて欲しい。
「ロリポップ」と「シン・レンタルサーバー」は共にとても良いレンタルサーバー。
私は色々試した上で実際にこの2社を利用している。
レンタルサーバーを探している人は、基本的にこの2社のいずれかを選択すればまず間違いはないと思う。
その上で両サーバーをおすすめする人を下記に紹介していく。
「ロリポップ」がおすすめな人は?
- 初めてWEBサイトやブログを作る人
- これまで無料のサービスを利用してWEBサイトやブログを運営していた人
- 料金の安さにこだわりがある人
- その他、初心者〜中級者
ロリポップはコスパを重視する初心者におすすめ。
「シン・レンタルサーバー」がおすすめな人は?
- サイトの表示スピードにこだわりがある人
- 本格的なサイト運営を考えている人
- アダルトジャンルをやる人
- その他、中級者〜
シン・レンタルサーバーは最新技術をどんどん取り入れていく方針のサーバー。速度を重視する中級者におすすめ。
ここまで、10年以上いろいろなレンタルサーバーを使ってきた私なりの経験を踏まえて「ロリポップ」と「シン・レンタルサーバー」を比較してきた。あなたのサーバー選びの参考になったら嬉しい!
申し込み
最後に両サーバーへのリンクを貼っておくので申し込みする人はこちらから公式サイトへ。